こんにちは!元オーラルケア製品開発者のしーか先生です!!
みなさん冷たいものを食べた時、歯がしみたりしませんか??
歯がしみるのは、歯の下にある神経に冷たいものが触れることで痛みを感じます。
そのメカニズムと対策について、学んでいきましょう!
歯がしみる原因
歯の構造は次のような構造となってます。
歯髄の中には、血管や神経があります。
その上に象牙質と呼ばれる歯の本体を形作っている部分があります。
象牙質は、約70%がハイドロキシアパタイト(歯や骨の主成分)で構成されております。
残りの30%がコラーゲンなどの柔らかい成分で、衝撃などをやわらげる働きがあります。
さらに上に、エナメル質と呼ばれるほとんどがハイドロキシアパタイトで構成された部分があります。
エナメル質は歯の表面にあたり、他の部分と比べてかなり硬さがあります。
エナメル質は外部から内部へと物質を通さないのですが、象牙質は小さな穴が無数に空いており、物質が通ることができます。
そのため、エナメル質に虫歯などで穴が空いて、象牙質が露出していますと、神経へと刺激が届きます。
その結果、歯がしみる(痛みを感じる)わけですね!
歯がしみないようにするための対策
歯がしみないようにするための対策は3つあります。
❑ 歯磨き剤で知覚過敏に対して効果があるものを使う。
❑ 治療をする。
❑ 治療薬を飲む。
それぞれ詳しく見ていきましょう!
硝酸カリウム
硝酸カリウムは有効成分で、パッケージに「歯がしみるのを防ぐ」と記載することが出来ます。
硝酸カリウムの作用機序は、刺激に対する反応を鈍く(鈍麻)し、痛みを感じにくくします。
硝酸カリウムは配合量が多く、苦味のある成分のため、苦味に敏感なかたはこの苦味を感じるかもしれません。
乳酸アルミニウム
乳酸アルミニウムも同様に有効成分で、パッケージに「歯がしみるのを防ぐ」と記載することが出来ます。
乳酸アルミニウムの作用機序は、象牙質の細かい穴を物理的に塞ぎ、刺激を神経に行かないようします。
神経に触れなければ痛みは感じませんので!
乳酸アルミニウムを有効成分として配合することは難しいため(企業秘密)、配合された歯磨き剤は少ないです。
治療
治療法としましては、歯の神経を取り除く治療法があります。
痛みを感じる神経を取ってしまえば、痛みを感じないって訳ですね!
ただ、こちらはその歯が虫歯になったときに分からなかったりと様々なデメリットもあります。
痛みが我慢できないような場合、検討する方が良いと思います。
治療薬
こちらは象牙質の上にコーティング剤を塗布することで、刺激を神経に行かないようにします。
メカニズムとしましては、乳酸アルミニウムと同じですね。
何回か通院する形となり、数ヶ月すると剥がれてしまうため、お金と時間がかかってしまいます。
おすすめの歯磨き剤
治療や治療薬はお金がかかってしまうため、歯磨き剤でカバーしていくのがおすすめです。
ただ、歯磨き剤の場合、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムの効果は一時的なもののため、使用し続けることが重要です。
そこで、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムを配合したおすすめの歯磨き剤を紹介します。
シュミテクトコンプリートワンEX
❑ 今回の紹介する製品の中で低価格。
❑ フッ素1450ppmと高配合。
❑ 歯周病・ホワイトニング・口臭予防の有効成分を配合。
❑ 汚れを落とす成分が少ない。
❑ 他紹介製品と比べて知覚過敏用成分が硝酸カリウムのみ。
硝酸カリウムのみでも歯がしみるのを抑制することができます。
価格も踏まえ、コスパの良い歯磨きです。
Systemaセンシティブ
❑ 知覚過敏用成分を2種配合。
❑ フッ素1450ppmと高配合。
❑ 低研磨・低発泡で磨きやすい。
❑ 味が一種類のみで飽きやすい味。
デントヘルスしみるブロック
❑ 知覚過敏用成分を2種配合。
❑ フッ素1450ppmと高配合。
❑ 低研磨・低発泡で磨きやすい。
❑ 塩化ナトリウムとハーブティーの香料で好みが分かれそう。
ガム・プロケアハイパーセンシティブペースト
❑ 知覚過敏用成分を2種配合。
❑ フッ素1450ppmと高配合。
❑ 低研磨・低発泡で磨きやすい。
❑ 価格が高い。
下3つはどれも似た感じのため、香料の種類で選ぶのをおすすめします!
歯がしみるかたはぜひ試してみて下さい!