クリニカアドバンテージ 人気商品を元オーラルケア製品開発者が解析!

こんにちは!元オーラルケア製品開発者のしーか先生です!!

クリニカは上戸彩さんのCMが有名な、歴史のある歯磨き粉です。

そんなクリニカアドバンテージですが、有名で歴史があるといった理由だけで選んでるかたもいらっしゃるのではないでしょうか?

この記事では、クリニカアドバンテージについて、成分ごとに解説し、メリットもお伝えします!

自分が使ってるもの、使おうと思っているものは、しっかりと理解きておきたいですよね?

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クリニカアドバンテージとは

クリニカアドバンテージは、ライオン株式会社が「予防歯科」をコンセプトとし販売している製品です。

予防歯科は、虫歯や歯周病などの病気にならないように、ケアしていくことです。

一昔前は、「むし歯を治療する時代」だったのですが、「虫歯を予防する時代」にシフトしたと言われています。

これは歯磨きの回数などが増えたように、歯の病気に対する意識が上がったからとも言えます。

クリニカは、そのような時代変化の前(1981年)に発売されています。

そんなクリニカのラインナップは次のようになってます。

❑ クリニカハミガキ

❑ クリニカアドバンテージハミガキ

❑ クリニカアドバンテージ+ホワイトニングハミガキ

❑ クリニカPROオールインワン

❑ クリニカPROホワイトニング

❑ クリニカPRO知覚過敏ケア

❑ クリニカアドバンテージ ジェルハミガキ

❑ クリニカエナメルパール

❑ クリニカkid’sジェルハミガキ

❑ クリニカkid’sハミガキ

❑ クリニカJr.ハミガキ

すごい量ですね!

このクリニカシリーズの中でクリニカアドバンテージハミガキは、歯周病から口臭などをトータルにケアする歯磨き粉となります。

香料は「クールミント」、「シトラスミント」、「ソフトミント」の3種類があります。

他のシリーズ品は、ホワイトニングや知覚過敏のかた向けとなっていますが、クリニカアドバンテージは予防歯科をしたいかたが選ぶ、オーソドックスな製品とも言えます。

クリニカアドバンテージの成分解説

湿潤剤

ソルビット液:化粧品でよく使われているソルビトール。若干粘性のある液体で、甘みがあります。水と違って揮発しにくいため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

PG:プロピレングリコールの略称で、化粧品にも良く使われる成分です。粘性のある液体で、水より水分が蒸散しにくく、歯磨き粉の潤いを保ちます。ただ、糸引きや苦味が出る可能性もあります。

清掃剤

無水ケイ酸A:こちらはライオンが特別な成分名で承認を得ている、汚れ落とし効果の高いシリカとなります。実際の汚れ落とし効果につきましては、比較したデータが少ないため分かりません…

無水ケイ酸:先ほどの無水ケイ酸Aと異なり、保水力の高いシリカで、水分を保持することにより、歯磨き粉を固める事ができます。

発泡剤

ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液:両性界面活性剤で、歯磨き粉の泡立たせる成分です。両性界面活性剤は泡立ちが良く、細かい泡となりますが、苦味があります。

ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油:歯磨き粉で可溶化(油と水をなじませる)するために、よく配合される成分です。可溶化の性能がよく、油の分離を抑えてくれます。泡立ち効果はあまりないのですが…

ポリオキシエチレンステアリルエーテル:ノニオン系の界面活性剤で、主に乳化、可溶化の目的で配合します(油と水が混ざるようにする)。

ラウリル硫酸ナトリウム:アニオン性界面活性剤で、泡立ちが良い成分です。ただし、刺激性があるため、刺激を感じるようであれば避けましょう。

薬用成分

PEG4000:ポリエチレングリコール4000の略名称で、タバコのやに除去を訴求できます。数字が大きいほど、平均分子量も大きくなり、液体から固体になります。

ポリリン酸ナトリウム:歯表面の汚れをキレート作用で落とし、歯をコーティングし、汚れをつきにくくします。美白効果を得たい場合は、必須の成分となります(下の記事に詳しく書いてます)。

フッ化ナトリウム:数ある成分の中でも、虫歯に対する予防効果がかなり高い成分です。1450ppmと日本で配合できる最大濃度、配合されています。

デキストラナーゼ:ライオン株式会社が前例を取得した酵素で、歯垢(歯の汚れ)を分解・除去します。しっかりとしたエビデンスがないと薬用成分として配合することは難しいため、歯垢の分解・除去効果は期待できます。

ラウロイルサルコシンナトリウム:アニオン性の界面活性剤で、泡立ちがあります。アニオン性の界面活性剤は殺菌効果があり、歯周病や口臭の予防ができます。

香味剤

香料:歯磨き粉では、1%まで配合できる香りづけする成分です。様々な香りがあり、クリニカアドバンテージでは「クールミント」、「シトラスミント」、「ソフトミント」の3種類があります。

サッカリンナトリウム:合成甘味料で、ごく少量で甘みを出す事が出来ます。昔は発がん性を疑われてましたが、完全に否定されています。

粘度調整剤

カラギーナン:海藻由来の粘度を出す成分です。力を加えますと伸びやすく、放置すると粘性が回復する特徴があります。

アルギン酸ナトリウム:海藻に含まれる多糖類の一種で、増粘効果があります。少量で粘度が出ますが、他イオンの影響も受けます。

安定剤

酸化チタン:原料自体が白色で、少量入れただけでも、歯磨き粉を白くします。そのため、色の変色を抑えることから、安定剤と言われています。

DL-アラニン:アミノ酸の一種で、少し甘みがあります。酸味、苦味、塩味などのマスキングにも使えます。

グリセリン脂肪酸エステル:マーガリンの水滴分離を防ぐのにも使われている乳化剤です。実際、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などと比べて可溶化効果は低く、かなり粘り気のある液体です。

粘結剤

キサンタンガム:とうもろこしや大豆を栄養分とし、発酵の過程でできた粘度を上げる原料です。食品添加物としても使用ができる成分です。

清涼剤

メントール:冷涼感のある成分で、1%まで配合できます。量が増えるほど辛くなります。

洗浄剤

テトラデセンスルホン酸ナトリウム:アニオン系の界面活性剤で、ラウリル硫酸ナトリウムと同等の泡立ちがあります。歯垢を落としやすくする役割がありますが、刺激もあります。

コーティング剤

ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド:これがカチオン化セルロースと呼ばれる、歯面にくっつくことで、フッ素を引きつけ滞留させます。この歯磨き粉のメイン成分ですね。

クリニカアドバンテージの特徴

クリニカアドバンテージの特徴は、5種の薬用成分によるあらゆる口腔疾患の予防ができることです。

高濃度のフッ素とカチオン化セルロースの組み合わせで、歯面にフッ素を滞留させ、虫歯の予防や歯の再石灰化の促進ができます。

その他にも、ラウロイルサルコシンナトリウムによる虫歯菌や歯周病菌の殺菌。

ポリリン酸ナトリウムによる汚れ落とし効果と汚れ付着抑制効果。

さらにデキストラナーゼによる歯垢の分解・除去が期待できます。

そのため、歯周病が進行していたり、口臭がかなり気になるという人以外の幅広い方に適した歯磨き粉と言えます。

界面活性剤が様々な種類入っているのが気になりますが、界面活性剤由来の苦味や刺激を感じないのであれば、素晴らしい歯磨き粉ともいえます。

使ってみて苦味や刺激を感じないようでしたら、使い続けるのをおすすめします!