リカルジェル歯みがき 人気商品を元オーラルケア製品開発者が解析!

こんにちは!元オーラルケア製品開発者のしーか先生です!!

みなさんはリカルジェル歯みがきを知っていますか??

フッ素高配合のジェル歯磨き粉という点で人気のある商品となっております。

この記事では、リカルジェル歯みがきの成分や特徴についてまとめました。

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リカルジェル歯みがきとは

リカルジェル歯みがきは、発売元が株式会社歯愛メディカル、製造販売元が日本ゼトック株式会社となります。

口腔内のpHは通常7付近であり、リカルジェル歯みがきは、pH7を目標に開発された製品となります。

口腔におけるpHの大切さは下記の記事にまとめていますので、ご覧下さい。

そんなリカルシリーズは、次のようになります。

リカルジェル歯みがき

  トゥーミント

  アップルミント

  マンゴーミント

  ピーチミント

リカル センシティブ

  オレンジミント

プチリカル

  マスカットソーダ

  チョコミント

  スペアミント

  ホワイトピーチ

  ストロベリー

リカル薬用マウスウォッシュ

さまざまな味違いがありますね。

プチリカルは子供向けの製品となりますが、マスカットソーダとか美味しそうですよね!

リカルジェル歯みがきの成分解説

それではそれぞれの成分を見ていきましょう!

湿潤剤

濃グリセリン:化粧品でよく使われているグリセリン。若干粘性のある液体で、甘みがあります。水と違って揮発しにくいため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

ソルビット液:化粧品でよく使われているソルビトール。若干粘性のある液体で、甘みがあります。水と違って揮発しにくいため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

溶剤

精製水:いわゆる水ですね。医薬部外品では、精製水という成分名になります。実はこの精製水は、配合していても表示しなくて良いんです。

エタノール:よくアルコールと呼ばれるのが、このエタノールです。配合量が多いとお酒っぽい味がします。さっぱり感を出したり、水に溶けなく、油に溶けるものを溶解する時に使います。

甘味剤

キシリトール:ガムで有名な歯に良い甘味剤ですね。甘み自体はそこまでなく、イメージを良くするために配合することがあります。

基剤

無水ケイ酸:保水力の高いシリカで、水分を保持することにより、歯磨き粉を固める事ができます。

含水ケイ酸:無水ケイ酸と比較して、水分を若干含むシリカとなります。無水ケイ酸と異なり、増粘性はそこまで高くありません。

可溶剤

ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油:歯磨き粉で可溶化(油と水をなじませる)するために、よく配合される成分です。可溶化の性能がよく、油の分離を抑えてくれます。

粘結剤

カルボキシメチルセルロースナトリウム:アニオン系の粘結剤で、キサンタンガムやカラギーナンなどと比べると安価な粘結剤です。グレードによって、製剤の硬さや色に影響があります。

洗浄剤

ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液:両性界面活性剤で、歯磨き粉の泡立たせる成分です。両性界面活性剤は泡立ちが良く、細かい泡となりますが、苦味があります。

清涼剤

l-メントール:冷涼感のある成分で、1%まで配合できます。量が増えるほど辛くなります。

有効成分

フッ化ナトリウム:数ある成分の中でも、虫歯に対する予防効果がかなり高い成分です。1450ppmと日本で配合できる最大濃度、配合されています。

トコフェロール酢酸ナトリウム:いわゆるビタミンEの誘導体です。歯茎の血行を促進し、歯茎を健康に保つ成分です。

塩化セチルピリジニウム:カチオン系(プラスの電荷を帯びたもの)の界面活性剤で、菌の表面構造を壊すことで殺菌します。そこから、歯周病、口臭の予防に効果があります。

グリチルリチン酸ジカリウム:甘草由来の成分で甘みがあります。肥満細胞の遊離を防ぐことで、炎症を防ぎます。そこから、歯周病の予防効果が期待できます。

イソプロピルメチルフェノール:殺菌効果のある成分で、細菌・酵母・カビといった広範囲に殺菌効果があります。

香味剤

香料:歯磨き粉では、1%まで配合できる香りづけする成分です。様々な香りがあり、リカルジェル歯みがきではペパーミントなどが使われてます。

矯味剤

β-シクロデキストリン:環状構造をしたオリゴ糖で、歯磨き粉ではその環状構造から臭いの原因の吸着効果が期待できます。

アロエエキス(2):アロエベラの葉から抽出されたエキスで、アミノ酸等を豊富に含みます。歯磨き粉に入っているエキスは基本的に微量のため、イメージ成分として配合されることが多いです。

チャ乾留液:チャノキから乾留(加熱して揮発したものを冷却して採取)して得られた液体で、口臭抑制効果が期待できます。

pH調整剤

リン酸水素ニナトリウム:pH調整剤として配合されるリン酸系の化合物で、pHは8~11の間とされていますが、歯磨き粉に使用されるものは9付近となります。

保存剤

パラベン:パラオキシ安息香酸エステルの略称で、パラオキシ安息香酸メチルやエチルなどをまとめて言います。歯磨き粉は、2次汚染と言って歯ブラシにつける時、菌が移って増える可能性があります。このパラベンは、その2次汚染を抑えてくれます。少量で菌の増殖を抑えてくれるため、開発者としては入れたい成分となります。

着色剤

青色1号:歯磨き粉に配合できる青色の色素です。水溶性の色素で、青系、緑系の歯磨き粉に入っている可能性が高い成分です。

リカルジェル歯みがきの特徴

リカルジェル歯みがきの特徴は、フッ素高配合でさまざまな味があることです。

無研磨を謳っていますが、含水ケイ酸を含んでいるため、無研磨とも言いがたいです。

ただ、ジェルの透明性からそこまで研磨力は高くないのは確かです。

また、発泡剤につきましては、洗浄剤として配合しているヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液が該当します。

これが言いまわしの問題で、発泡剤として配合されている成分を洗浄剤として記載しているため、発泡剤無配合と謳っている訳ですね。

こういう言葉の綾を使ったものは多いです。

ただ、こちらも泡立ちは控えめなのは間違いないです。

そのため、高濃度フッ素で研磨力が低い歯磨き粉、あまり泡立たない歯磨き粉を使用したいかた。

さまざまな味を試したいかたにおすすめの歯磨き粉となります。