ゼローラ 人気商品を元オーラルケア製品開発者が解析!

こんにちは!元オーラルケア製品開発者のしーか先生です!!

みなさんはゼローラという歯磨き粉を知っていますか?

ゼローラは、小林製薬株式会社が殺菌をコンセプトとして販売している歯磨き粉となります。

コロナのタイミングで発売しており、殺菌について意識が高まったところを狙っていますね。

そんな殺菌を売りとしたゼローラについて、それぞれの成分と特徴をまとめました。

スポンサーリンク

ゼローラとは

ゼローラとは、小林製薬株式会社が殺菌をコンセプトとして販売している製品となります。

オーラルケアにおいて殺菌は、歯周病、口臭、虫歯の予防に効果的です。

実は、殺菌剤は有効的な菌というのがそれぞれあります。

そのためゼローラでは、殺菌効果のある有効成分を3種配合し、さまざまな菌に有効的であることを売りとしてます。

殺菌効果のある有効成分

❑ 塩化セチルピリジニウム

❑ ラウロイルサルコシンナトリウム

❑ イソプロピルメチルフェノール

そんなゼローラは、2021年4月とコロナが流行し始めたくらいですね!

マーケティング力がさすがですよね!

そんなゼローラは、香料違いで2種と洗口液があります。

❑ ゼローラ メディカルミント

❑ ゼローラ マイルドミント

❑ ゼローラ モーニングウォッシュ

メディカルミントはその名の通り、薬効感がありそうな(薬っぽい)風味となっております。

サリチル酸メチルやチモールも薬っぽい感じはあるのですが!

ゼローラの成分解説

それではそれぞれの成分を見ていきましょう!

湿潤剤

ソルビット液:化粧品でよく使われているソルビトール。若干粘性のある液体で、甘みがあります。水と違って揮発しにくいため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

濃グリセリン:化粧品でよく使われているグリセリン。若干粘性のある液体で、甘みがあります。水と違って揮発しにくいため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

溶剤

精製水:いわゆる水ですね。医薬部外品では、精製水という成分名になります。実はこの精製水は、配合していても表示しなくて良いんです。

エタノール:よくアルコールと呼ばれるのが、このエタノールです。配合量が多いとお酒っぽい味がします。さっぱり感を出したり、水に溶けなく、油に溶けるものを溶解する時に使います。

基剤

含水ケイ酸:無水ケイ酸と比較して、水分を若干含むシリカとなります。無水ケイ酸と異なり、増粘性はそこまで高くありません。

粘度調整剤

無水ケイ酸:保水力の高いシリカで、水分を保持することにより、歯磨き粉を固める事ができます。

ヒドロキシエチルセルロース:ノニオン系の増粘剤で、塩やpHの影響を受けづらいのが特徴となります。

発泡剤

ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液:両性界面活性剤で、歯磨き粉の泡立たせる成分です。両性界面活性剤は泡立ちが良く、細かい泡となりますが、苦味があります。

ラウリル硫酸ナトリウム:アニオン性界面活性剤で、泡立ちが良い成分です。ただし、刺激性があるため、刺激を感じるようであれば避けましょう。

可溶剤

ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油:歯磨き粉で可溶化(油と水をなじませる)するために、よく配合される成分です。可溶化の性能がよく、油の分離を抑えてくれます。

香味剤

香料:歯磨き粉では、1%まで配合できる香りづけする成分です。様々な香りがあり、ゼローラではメディカルミントなどが使われてます。

清涼剤

メントール:冷涼感のある成分で、1%まで配合できます。量が増えるほど辛くなります。

dl-カンフル:日本では樟脳(しょうのう)と言い、楠の木片から抽出したものです。清涼感あふれる香りがし、リラックス効果や除菌効果があります。

薬用成分

ラウロイルサルコシンナトリウム:アニオン性の界面活性剤で、泡立ちがあります。アニオン性の界面活性剤は殺菌効果があり、歯周病や口臭の予防ができます。

フッ化ナトリウム:数ある成分の中でも、虫歯に対する予防効果がかなり高い成分です。ガム・デンタルペーストでは、900ppm前後と高濃度フッ素ではありません。

イソプロピルメチルフェノール:殺菌効果のある成分で、細菌・酵母・カビといった広範囲に殺菌効果があります。

塩化セチルピリジニウム:カチオン系(プラスの電荷を帯びたもの)の界面活性剤で、菌の表面構造を壊すことで殺菌します。そこから、歯周病、口臭の予防に効果があります。

β-グリチルレチン酸:甘草由来の成分で甘みがあります。肥満細胞の遊離を防ぐことで、炎症を防ぎます。そこから、歯周病の予防効果が期待できます。グリチルリチン酸ジカリウムよりも、抗炎症効果が高いといわれています。

安定剤

酸化チタン:原料自体が白色で、少量入れただけでも、歯磨き粉を白くします。そのため、色の変色を抑えることから、安定剤と言われています。

矯味剤

サリチル酸メチル:湿布のメイン成分ともいえる成分で、消炎作用があります。湿布のにおいもこのサリチル酸メチルのにおいとなります。

チモール:舌を焼くような味があり、特殊な香りがします。こちらも殺菌効果がある原料で、歯磨き粉には配合上限があります。

甘未剤

サッカリンナトリウム:合成甘味料で、ごく少量で甘みを出す事が出来ます。昔は発がん性を疑われてましたが、完全に否定されています。

防腐剤

パラベン:パラオキシ安息香酸エステルの略称で、パラオキシ安息香酸メチルやエチルなどをまとめて言います。歯磨き粉は、2次汚染と言って歯ブラシにつける時、菌が移って増える可能性があります。このパラベンは、その2次汚染を抑えてくれます。少量で菌の増殖を抑えてくれるため、開発者としては入れたい成分となります。

ゼローラの特徴

ゼローラの特徴は、有効成分3種によるさまざまな菌の殺菌効果。

サリチル酸メチルやチモール、香料による独特な味にあります。

歯周病や口臭、虫歯の原因菌は異なり、ゼローラはそういった原因菌に広く効果があることを実証しています。

小林製薬株式会社の製品は生葉をはじめ、独特な使用感のものが多く、ゼローラも独特です。

そのため、使用感が好きな人でお口をサッパリさせたいかたにおすすめの製品となります。