アパガード プレミオ 人気商品を元オーラルケア製品開発者が解析!

こんにちは!元オーラルケア製品開発者のしーか先生です!!

みなさん「芸能人は歯が命」というCMでブレイクした「アパガード」という歯磨き粉を知っていますか?

アパガードは、薬用ハイドロキシアパタイトを有効成分として配合していることが特徴的な歯磨き粉です。

そんなアパガードシリーズの中でも人気のアパガード プレミオについて、どういった製品でどのような特徴があるのかまとめました。

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アパガード プレミオとは

アパガードシリーズは、株式会社サンギが販売している「薬用ハイドロキシアパタイト」を配合した歯磨き粉です。

株式会社サンギは、1980年に歯の主成分であるハイドロキシアパタイトの合成に成功しました。

そして、ハイドロキシアパタイトを配合したアパデントを発売しました。

アパデントは製造販売を他の会社に委託していたため、1985年にアパガードという自社ブランドを発売しました。

ただし、その時点ではハイドロキシアパタイトは有効成分として配合されていませんでした。

1993年に臨床データなどを集め、「薬用ハイドロキシアパタイト」という名前で、有効成分として配合することが可能になりました。

そんな薬用ハイドロキシアパタイトの効能・効果は、下記となります。

❑ 歯垢の吸着除去

❑ 歯表面のミクロの傷の充てん

❑ 表面下脱灰部(初期虫歯)の再石灰化

歯垢(歯の汚れ)を構造状、吸着して除去する効果ということで、美白効果がこれに当たります。

歯表面のミクロの傷の充てんは、ハイドロキシアパタイトが歯の成分と同じため、充てんすることができます。

また、初期虫歯の再石灰化も同じ原理ですね。

フッ素と同じような効果となります。

そんな薬用ハイドロキシアパタイトを高配合したアパガード プレミオは、2008年に発売されました。

現在、アパガードシリーズのラインナップは下記となります。

❑ アパガード ソフト

❑ アパガード Mプラス

❑ アパガード スモーキン

❑ アパガード セレナ

❑ アパガード プレミオ

❑ アパガード ディープケア

アパガード アパキッズ

❑ アパガード アパキッズ ジェル

かなりのラインナップですね!

先ほど申し上げましたが、このシリーズの中で、特徴成分である薬用ハイドロキシアパタイトを高配合したのが、アパガード プレミオとなります。

アパガード プレミオの成分解説

それではそれぞれの成分を見ていきましょう!

基剤

歯磨用リン酸水素カルシウム:リンカルと呼ばれる無水ケイ酸や炭酸カルシウムと同じ研磨剤・基剤となります。磨いたときにシャリシャリ感があり、磨き心地が良い成分です。

無水ケイ酸:保水力の高いシリカで、水分を保持することにより、歯磨き粉を固める事ができます。

溶剤

精製水:いわゆる水ですね。医薬部外品では、精製水という成分名になります。実はこの精製水は、配合していても表示しなくて良いんです。

湿潤剤

濃グリセリン:化粧品でよく使われているグリセリン。若干粘性のある液体で、甘みがあります。水と違って揮発しにくいため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

ケイ酸ナトリウム:二酸化ケイ素、酸化ナトリウム、水が混ざった粘性のあるアルカリ性の液体となります。水ガラスとも呼ばれ、かなりとろみのある液体のため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

甘未剤

キシリトール:ガムで有名な歯に良い甘味剤ですね。甘み自体はそこまでなく、イメージを良くするために配合することがあります。

サッカリンナトリウム:合成甘味料で、ごく少量で甘みを出す事が出来ます。昔は発がん性を疑われてましたが、完全に否定されています。

薬用成分

薬用ハイドロキシアパタイト:この歯磨き粉の特徴成分で、「歯垢の吸着除去」「 歯表面のミクロの傷の充てん」「 表面下脱灰部(初期虫歯)の再石灰化」が期待できます。歯の表面のエナメル質の97%はこの成分のため、傷や虫歯の補填が可能です。

マクロゴール400:ポリエチレングリコール400の別名称で、タバコのやに除去をパッケージに記載できます。実際には、あまりやに除去の効果はありません。

β-グリチルレチン酸:甘草由来の成分で甘みがあります。肥満細胞の遊離を防ぐことで、炎症を防ぎます。そこから、歯周病の予防効果が期待できます。グリチルリチン酸ジカリウムよりも、抗炎症効果が高いといわれています。

塩化セチルピリジニウム:カチオン系(プラスの電荷を帯びたもの)の界面活性剤で、菌の表面構造を壊すことで殺菌します。そこから、歯周病、口臭の予防に効果があります。

発泡剤

ラウリル硫酸ナトリウム:アニオン性界面活性剤で、泡立ちが良い成分です。ただし、刺激性があるため、刺激を感じるようであれば避けましょう。

粘結剤

カルボキシメチルセルロースナトリウム:アニオン系の粘結剤で、キサンタンガムやカラギーナンなどと比べると安価な粘結剤です。グレードによって、製剤の硬さや色に影響があります。

香味剤

香料:歯磨き粉では、1%まで配合できる香りづけする成分です。様々な香りがあり、アパガード プレミオでは「ライトミント」などとなります。

安定剤

リン酸マグネシウム:リン酸カルシウムを配合する際に、その安定剤として配合する成分です。

光沢剤

加水分解コンキオリン液:アコヤガイという貝の真珠層に含まれるコンキオリンというものからできた液体です。アミノ酸を豊富に含み、化粧品では髪の毛のツヤ向上といったデータがあります。

保存剤

塩酸アルキルジアミノエチルグリシン:皮膚の殺菌消毒剤として配合される成分で、菌に対する殺菌効果があります。この殺菌剤を配合した歯磨き粉は少ないです。

アパガード プレミオの特徴

アパガード プレミオの特徴は、何といっても有効成分として配合している「薬用ハイドロキシアパタイト」にあります。

その美白効果と初期虫歯の修復効果は、臨床試験を始めとしたさまざまな試験からデータが取れており、期待できます。

ただ、汚れ落とし効果のある原料は薬用ハイドロキシアパタイトのみで、ポリリン酸ナトリウムとフッ素を配合した歯磨き粉も同じような効果が期待できます。

あとは磨いた後、口の水分が少し持ってかれているような感じもありました。

美白効果をメインとした歯磨き粉で、歯周病や口臭もあわせて予防効果が欲しいかたにおすすめの歯磨き粉となります。