歯磨き剤のパラベン!パラベンとパラベンフリーについて学びましょう!

こんにちは!元オーラルケア製品開発者のしーか先生です!

化粧品でよくパラベンフリーという言葉が流行っており、歯磨き剤などのオーラルケア製品でもパラベンフリーを謳った製品が出てきています。

「防腐剤」や「パラベン」と聞いて、その名前から避けようとする方も多いですよね?

そんなパラベンについて、解説していきます!

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パラベンとは

パラベンとは、パラオキシ安息香酸エステルの略称となります。

パラオキシ安息香酸エステルは、パラオキシ安息香酸メチルやパラオキシ安息香酸エチルなどをまとめたものです。

配合目的としましては、「防腐剤」や「保存剤」となります。

名前の印象から「保存剤」を選ぶことが多いですね。

その効果としましては、製剤に菌が入り込んだ時、菌の増殖(二次汚染)を抑えます

化粧品は、菌や酸化の影響で変色したり腐食するため、その変化を抑えてくれるのがパラベンです。

菌の増殖を抑える成分はそこまで多くはなく、パラベンは少量でかなりの効果が期待できる原料です。

また、パラベンの配合量も総計で1%と制限がありますので、多量に入っているということはありません。

実際に、歯磨き剤でも0.01〜0.5%の範囲内がほとんどです。

パラベンフリー

パラベンフリーとはその名の通り、パラベンが配合されていない事を言います。

今までの情報だけであれば、特に気にするような成分とは思えないですよね?

パラベンフリーという言葉は、パラベンがアレルギー反応を起こす人が一定数いるために、メーカーが表示をしてます。

アレルギー反応を起こす人の割合は、約0.3%と言われており、そのごく少数に向けた表示となっております。

パラベンフリーは危険?

パラベンは有害性が少ないというお話でしたが、逆にパラベンフリーはどうなのでしょうか?

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化粧品でのパラベンフリー

まず、化粧品につきましては、パラベンを抜きますと他の成分で菌の増殖を抑制する必要があります。

代表的なものは「フェノキシエタノール」や「安息香酸ナトリウム」が挙げられます。

パラベンの代替成分は、パラベンよりも刺激性があったりと、決して安全と言えるような成分ばかりではありません。

菌が増殖した製剤を使うよりは、パラベンを配合した製剤を使ったほうが良いですよね。

歯磨き剤でのパラベンフリー

歯磨き剤でのパラベンは、刺激性が少なく菌の増殖を抑制できるため、配合することが多い成分となります。

ただ、化粧品でパラベンフリーという言葉が広がり、そう記載した方が印象が良いと考え、パラベンフリーを記載した歯磨き剤が出てきております。

オーガニックを特徴とした歯磨き剤は特にそうですね!

歯磨き剤は化粧品とは異なり、発泡剤や有効成分として殺菌効果のある成分も入れることが出来ます。

発泡剤は界面活性剤であり、種類によっては殺菌効果があります。

そのため、「パラベンフリー」と「界面活性剤フリー」を同時に謳っているような製剤は、菌の増殖という面では不安が残ります。

(他の成分で菌の増殖を抑えている可能性が多いですね。)

まとめ

みなさん、「パラベン」と「パラベンフリー」については理解出来ましたか?

パラベンに対してアレルギーが無い方は、取り分け避ける必要はありません。

それよりは「パラベンフリー」と「界面活性剤フリー」を記載している製剤につきましては、他に刺激性のある成分が無いか、確認してみましょう!