ハウメル 人気商品を元オーラルケア製品開発者が解析!

こんにちは!元オーラルケア製品開発者のしーか先生です!!

みなさんはハウメルという歯磨き粉を知っていますか?

知覚過敏予防に特化した歯磨き粉で、「歯をうめる」からハウメルという名前がついてます。

知覚過敏を予防する効果が期待できる成分が、2種類入っている数少ない製品です。

この記事では、そんなハウメルの成分や特徴についてまとめています。

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ハウメルとは

ハウメルは、小林製薬株式会社が製造販売元の知覚過敏予防に特化した歯磨き粉となります。

知覚過敏は冷たいものを食べた時などに、歯がしみるような痛みを感じるものです。

この記事に詳しくまとめてますので、気になるかたはご覧ください!

ハウメルは、2021年の4月に発売し、ラインナップは1製品となります。

知覚過敏予防の歯磨き粉はいくつかありますが、硝酸カリウムと乳酸アルミニウムを同時配合した歯磨き粉は少ないです。

硝酸カリウムは、神経を鈍麻(神経を感じにくくさせる麻酔に似たもの)させ、刺激を感じにくくする成分。

乳酸アルミニウムは、神経にたどり着く前に象牙質を通りますが、その象牙質の穴を埋めることで、刺激を感じなくする成分です。

この違う作用をもつ成分を同時に配合しているわけですね。

ハウメルの成分解説

それではそれぞれの成分を見ていきましょう!

溶剤

精製水:いわゆる水ですね。医薬部外品では、精製水という成分名になります。実はこの精製水は、配合していても表示しなくて良いんです。

エタノール:よくアルコールと呼ばれるのが、このエタノールです。配合量が多いとお酒っぽい味がします。歯磨き粉では、さっぱり感を出したり、水に溶けなく、油に溶けるものを溶解する時に使います。

研磨剤

水酸化アルミニウム:研磨性の高い成分で、その分汚れ落ちも良いです。

湿潤剤

濃グリセリン:化粧品でよく使われているグリセリン。若干粘性のある液体で、甘みがあります。水と違って揮発しにくいため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

薬用成分

硝酸カリウム:知覚過敏予防の成分となります。神経を鈍麻(感じにくくする)して、刺激を感じにくくすることで、歯がしみるのを防ぐことができます。

乳酸アルミニウム:知覚過敏予防の成分となります。象牙質の細かい穴を物理的に塞ぎ、刺激を神経に行かないようします。そうすることで、歯がしみるのを防ぐことができます。

モノフルオロリン酸ナトリウム:フッ化ナトリウムと異なるフッ素で、フッ化ナトリウムより深いところまで作用するとも言われています。

塩化セチルピリジニウム:カチオン系(プラスの電荷を帯びたもの)の界面活性剤で、菌の表面構造を壊すことで殺菌します。そこから、歯周病、口臭の予防に効果があります。

pH調整剤

ケイ酸ナトリウム:二酸化ケイ素、酸化ナトリウム、水が混ざった粘性のあるアルカリ性の液体となります。水ガラスとも呼ばれ、かなりとろみのある液体のため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

水酸化ナトリウム:pH12~14くらいの強アルカリ性の原料です。製剤のpHを上げる役割があります。

増粘剤

無水ケイ酸:保水力の高いシリカで、水分を保持することにより、歯磨き粉を固める事ができます。

発泡剤

ラウリル硫酸ナトリウム:アニオン性界面活性剤で、泡立ちが良い成分です。ただし、刺激性があるため、刺激を感じるようであれば避けましょう。

ラウロイルサルコシンナトリウム:アニオン性の界面活性剤で、泡立ちがあります。アニオン性の界面活性剤は殺菌効果があり、歯周病や口臭の予防ができます。

粘結剤

ヒドロキシエチルセルロース:ノニオン性の粘結剤で、他成分の影響を受けにくい粘結剤となります。そのため他の粘結剤と比較して、塩に強かったり、温度の影響を受けづらかったりします。

香味剤

香料:歯磨き粉では、1%まで配合できる香りづけする成分です。様々な香りがあり、ハウメルでは「リフレッシュミント」などとなります。

可溶剤

ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油:歯磨き粉で可溶化(油と水をなじませる)するために、よく配合される成分です。可溶化の性能がよく、油の分離を抑えてくれます。

防腐剤

パラベン:パラオキシ安息香酸エステルの略称で、パラオキシ安息香酸メチルやエチルなどをまとめて言います。歯磨き粉は、2次汚染と言って歯ブラシにつける時、菌が移って増える可能性があります。このパラベンは、その2次汚染を抑えてくれます。少量で菌の増殖を抑えてくれるため、開発者としては入れたい成分となります。

甘味剤

サッカリンナトリウム:合成甘味料で、ごく少量で甘みを出す事が出来ます。昔は発がん性を疑われてましたが、完全に否定されています。

ハウメルの特徴

ハウメルの特徴は、知覚過敏予防成分が2種配合されていることによる予防効果の高さにあります。

知覚過敏に対する予防につきましては、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムを配合した歯磨き粉を使い続ける事が一つの手段となります。

ただ、知覚過敏予防成分を2種配合した歯磨き粉は多くはありませんが、他にも存在します。

水酸化アルミニウムによる汚れ落とし効果、フッ素による虫歯予防効果、殺菌成分による歯周病、口臭の予防もできます。

そのため、知覚過敏以外の効果や使用感を比較して良いと感じるかたは、使い続けたほうが良い歯磨き粉といえます。