歯周病ケア ハレス ハミガキを徹底解析!どんな人におすすめ?

こんにちは!元オーラルケア製品開発者のしーか先生です!!

みなさんはハレス ハミガキという歯磨き粉を知っていますか??

ハレス ハミガキは、ロート製薬株式会社が皮フ研究を重ねる中で、歯茎と肌の組成が似ていることに着目して開発した歯磨き粉となります。

アラントインは化粧品でも、炎症、ひび、あかぎれを治すためのクリームなどに配合されることが多い成分です。

ハレス ハミガキは、そのアラントインを有効成分として配合している歯磨き粉となります。

この記事では、そんなハレス ハミガキの成分や特徴、どんな人におすすめかまとめています。

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ハレス ハミガキとは

ハレス ハミガキは、ロート製薬株式会社が発売している歯周病向け歯磨き粉となります。

アラントインという炎症、ひび、あかぎれといった肌トラブルを治すための製剤に配合されことが多い成分を配合していることが1つの特徴といえます。

このアラントインは中性、アルカリ性では分解してしまうため、製剤のpHは6以下の可能性が高いです。

お口のpHが酸性側になると脱灰(歯のカルシウムが抜ける)が起きるため、アラントインを配合した歯磨き粉が少ないのが現状です。

しかし、アラントインは歯茎細胞を活性化して組織を修復することで、歯茎を修復・補強をすることができるため、歯茎に良い成分となります。

そんなハレスシリーズのラインナップは次のようになります。

❑ ハレス 口内薬:塗る歯槽膿漏薬

❑ ハレス ハミガキ

塗る歯槽膿漏(歯周病)薬は医薬品で、歯茎に直接塗るタイプとなります。

ハレス ハミガキの成分解説

それではそれぞれの成分を見ていきましょう!

基剤

流動パラフィン:石油などから得られる混合物で、乳化や伸びの良さから化粧品によく使われます。

セタノール:アルコールの一種で、こちらもよく化粧品に使用する成分となります。乳化の補助や感触の改良に使われます。

ステアリルアルコール:乳液やクリームによく使用されるアルコールの一種です。

白色ワセリン:こちらも石油から得られる混合物で、保湿効果がとても高い成分です。よく唇に塗ったりします。

BG:1,3-ブチレングリコールのことで、化粧品にも使われている成分です。若干のとろみがあり、製剤に潤いを与えます。少し苦味があります。

湿潤剤

濃グリセリン:化粧品でよく使われているグリセリン。若干粘性のある液体で、甘みがあります。水と違って揮発しにくいため、歯磨き粉の潤いを保ちます。

ユリエキス:ユリの花の球根から得られるエキスで、保湿や止血作用があると言われています。

クワエキス:クワの根皮から得られるエキスで、保湿効果が高いと言われています。

ビワ葉エキス:ビワの葉から得られるエキスで、アレルギーを抑える働きがあると言われています。

シナノキエキス:フユボダイジュと呼ばれる花から得られるエキスで、こちらもアレルギーを抑える働きがあると言われています。

加水分解コラーゲン末:コラーゲンを加水分解して得られた粉末で、皮フへ浸透し、保湿する効果が期待できます。

乳化剤

ステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン:ノニオン性の界面活性剤で、可溶化(水と油が混ざるようにする)にしようします。

ステアリン酸ソルビタン:こちらもノニオン性の界面活性剤で、可溶化の目的で配合されています。成分によって可溶化の能力に差があります。

清涼剤

ハッカ油:ハッカソウという草から抽出されたもので、ペパーミントと同じです。甘い香りとともにフレッシュなミントの香りがあり、メントールが50%以上配合されています。

ユーカリ油:ユーカリの葉から抽出された油で、消炎・殺菌作用があります。スーッとするさわやかな味があります。

メントール:冷涼感のある成分で、1%まで配合できます。量が増えるほど辛くなります。

粘度調整剤

カルボキシビニルポリマー:カルボマーと呼ばれる水溶性高分子で、増粘効果があります。歯磨き粉が液体ではなくペースト状にあるのも、増粘効果がある成分の効果です。

パルミチン酸デキストリン:油性成分により増粘する増粘剤で、この歯磨き粉のように油分が多い製剤に適しています。

アルギン酸ナトリウム:海藻に含まれる多糖類の一種で、増粘効果があります。少量で粘度が出ますが、他イオンの影響も受けます。

界面活性剤

ラウリル硫酸ナトリウム:アニオン性界面活性剤で、泡立ちが良い成分です。ただし、刺激性があるため、刺激を感じるようであれば避けましょう。

pH調整剤

アルギニン:成長ホルモンの分泌を高めると言われるアミノ酸で、疲労回復や免疫力を上げることもできます。また、味にも大きく影響を与える成分で、歯磨き粉にはその用途で使用することがあります。

香味剤

香料:歯磨き粉では、1%まで配合できる香りづけする成分です。様々な香りがあり、ハレス ハミガキでは「メディカルハーブ」などとなります。

防腐剤

パラベン:パラオキシ安息香酸エステルの略称で、パラオキシ安息香酸メチルやエチルなどをまとめて言います。歯磨き粉は、2次汚染と言って歯ブラシにつける時、菌が移って増える可能性があります。このパラベンは、その2次汚染を抑えてくれます。少量で菌の増殖を抑えてくれるため、開発者としては入れたい成分となります。

有効成分

トコフェロール酢酸エステル:いわゆるビタミンEの誘導体です。歯茎の血行を促進し、歯茎を健康に保つ成分です。

アラントイン:この歯磨き粉の特徴成分で、歯茎細胞を活性化して組織を修復することで、歯茎を修復・補強します。配合することが難しい成分で、pHを賛成側にする必要があります。

セチルピリジニウム塩化物水和物:塩化セチルピリジニウムと同じで、カチオン系(プラスの電荷を帯びたもの)の界面活性剤で、菌の表面構造を壊すことで殺菌します。そこから、歯周病、口臭の予防に効果があります。

グリチルリチン酸ジカリウム:甘草由来の成分で甘みがあります。肥満細胞の遊離を防ぐことで、炎症を防ぎます。そこから、歯周病の予防効果が期待できます。

安定剤

エデト酸塩:エチレンジアミン四酢酸ナトリウムのことで、よく化粧品にも使われる成分で、カルシウムやマグネシウムなどの金属イオンをキレート(取り込む)することができます。不純物をキレートすることで、製剤を安定化することができます。

着色剤

黄色4号:歯磨き粉に使用可能な黄色の色素となります。歯磨き粉の特徴的な色の要素です。

赤色3号:歯磨き粉に使用可能な赤い色素となります。歯磨き粉の特徴的な色の要素です。

ハレス ハミガキの特徴

ハレス ハミガキの特徴は、

❑ 歯茎の修復・補強ができるアラントイン。

❑ 歯周病菌の殺菌ができる塩化セチルピリジニウム。

❑ 血行促進効果で、歯茎を健康に保つトコフェロール酢酸エステル。

❑ 炎症を抑えることができるグリチルリチン酸ジカリウム。

と、かなり歯周病ケアに効果的な歯磨き粉となっています。

フッ素が配合されていない点が少し残念です…

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そのため、ハレス ハミガキは次のようなかたにおすすめです!

❑ 徹底的に歯周病をケアしたい。

❑ 低発砲、低研磨の歯磨きを使用したい。

歯茎が下がってきた。